室蘭本線で岩見沢駅から苫小牧駅までやって来た続きです。
室蘭「本線」と言う事で岩見沢駅から苫小牧駅まで複線区間が多くて「本線」だったのだろうなと思わせる光景はありましたが、駅によっては片側のホームが使われなくなったりしていて、予想はしてましたが寂しい感じは正直しました。ここまでの区間は1両で全然賄える程度のお客さんなので現実は厳しいなと感じます。それぞれの駅や線路を維持するのにもお金は掛かりますし、ましてや過酷な北海道の環境も相まってお金だけではなく社員さんの苦労もかなりあるのではと容易に推測出来ます。利用もしない&お金も出さないのに安易に維持と言うような沿線住民や首長には同意しかねます。勿論ここまで乗車した区間も末長く活躍して欲しいですが、それは沿線住民の利用があってこその話です。普段の生活の一部になってないようであれば残念ですが廃止もやむを得ないのかなと率直に思ってしまいました。
この後は特急すずらん8号で同じく室蘭本線を利用して室蘭駅まで行きます。少し時間があったので駅の改札で待っていました。
特急すずらん8号がホームにやって来ました。この電車は札幌駅始発で函館本線、千歳線を経て苫小牧駅の手前・沼ノ端駅からは室蘭本線を利用します。お客さん的には全然意識する事なく普通に電車が進んでいますが、知っている人にはかなり色々な路線を経ている形になります。
岩見沢駅から苫小牧駅までの室蘭本線とは異なり、今回乗車する苫小牧駅から室蘭駅までは特急も通りますし、電化されている区間となります。加えて函館と札幌間の特急北斗号の一部を担当する主要区間の室蘭本線となります。
事前にニュースで特急すずらん号は空いていると聞いていましたが、確かに空いていました。将来特急から快速になるのではと言うようなニュースも見ましたがどうなるんでしょうね?!JR北海道に関わらず自由席だと車掌が特急券の確認が必要なので簡素化するには指定席にするか、快速になるのかと思いますが利用が少ないのであれば快速でも止むなしかなとも思います。とても快適で静かで乗り心地が良い特急なのでずっと運転して欲しいですが、先々北海道新幹線が出来ると特急北斗号が恐らく無くなるのでこの区間の特急が全廃と言うのも普通にありそうです。乗車出来るうちに乗車した方が良さそうなのは間違い無いでしょうね。
苫小牧駅を出発すると王子製紙の工場が見えます。個人的には苫小牧と言えば王子製紙かなと思うのですが私だけでしょうか?!昔に夜に見た夜景がとても綺麗だったのをよく覚えています。
その後は国道と並行して走りますが次々と車を抜いて進みます。この辺りは線路も長い直線区間と言う事もあり特急もかなりのスピードが出ていますが、直線の線形が良いのか不快な揺れ等はなく快適に進みます。
その後には内浦湾を見ながらの電車旅です。草原があって店も何もないところを道路があってそこに淡々と車が走っていて更に先には海が見える、、。何だかとても寂しげな感じにも見える景色ですが、ある意味北海道らしい光景です。
白老駅に到着です。観光客風のお客さんではなく地元客が少し降りて行きました。路線的に北斗号よりは地元客のお客さんがメインのように見えました。
登別駅に到着です。北斗号だと観光客が多く乗り降りしますが、見た感じでは意外や意外で殆ど乗り降りは無いようでした。函館と札幌を結ぶ北斗号は観光客が多い街を繋いでいると言う事もあり外国人が多く乗車してましたが、お客さんが少ない車内を見渡しても、途中駅で降りるお客さんを見ても殆ど外国人客は居ないような印象でした。冒頭でお客さんが少ないと言うのは純粋に沿線住民の利用が少ないと言う事のようです。勿論札幌駅から出発して室蘭まで降りる一方と言う感じですので進むにつれて更に車内がガラガラとなりました。
登別駅を出発して一旦は見えなくなっていた内浦湾を再び見ながらの電車旅です。暫くはこの海岸に沿った、或いは近い所を森駅近くまでずっと進みます。
幌別駅、鷲別駅に続けて停車です。特急北斗号はこれらの駅を通過しますが、すずらん号は停車します。そして意外と言っては失礼ですがこれらの駅で多くのお客さんが下車しました。やはり特急北斗号と棲み分けに活路があるのでしょうね。そう言った意味では快速や特急と言う種別に拘らず、沿線のそこそこ大きめの駅に停車するような快速の方が地元民の使い勝手が良いのかも知れません。特急料金が不要になり費用的な点も沿線住民に受け入れられやすいのではないかなと思いました。
そして東室蘭駅に到着です。この辺りは連続しての停車となりました。この東室蘭駅は室蘭市の中では一番の主要駅です。ここから室蘭本線としては非電化になり長万部駅までとなります。そして支線として今回乗車する室蘭駅までがあり、こちらが逆に支線にも関わらず電化されています。
東室蘭駅を出発です。放送を聞くと「特急」と言ってましたが、特急券不要で東室蘭駅から室蘭駅まで利用することが出来ます。全ての駅を停車する事もあり実質的には特急電車を用いた普通電車のような形です。
東室蘭駅の次の輪西駅に到着です。流石にここから室蘭駅まで利用するお客さんは居なくて数人降りるお客さんを見ましたが、地元客のようだったのでお隣の東室蘭駅からのお客さんだったのかも知れません。
輪西駅からもそれ程速度を上げずに進んで行きました。室蘭駅方面へ行き交う車が少ないのか道路に走っている車もメッキリ少なくなりました。東室蘭駅まで所々並走していた時とは様子が異なり閑散としてました。
御崎駅に到着です。この辺りは全ての駅で室蘭市内です。直ぐに出発しました。
最後の停車駅は母恋駅です。変わった駅名だなと思ってwikiを見ると、アイヌ語の「ポクセイオイ(poksey-o-i)」(ホッキ貝・群生する・ところ)が略された「ポコイ(pok-o-i)」に由来するとの事でして、この辺りは沼だったようです。木造の駅舎はレトロ感満載で雰囲気のある駅でした。
そしてゆっくりトンネルを抜けて終点の室蘭駅に到着です。今回室蘭駅に来たのはJR北海道の路線を完乗する為でして、室蘭駅にやって来てJR北海道の全ての路線を完乗となりました。この日は函館から函館本線の支線を乗車、森駅から札幌駅へ移動し、札幌駅から学園都市線に乗車して往復してから岩見沢駅へ移動。岩見沢駅から室蘭本線を乗車したのは全て未乗区間を乗車する為でした。室蘭駅に到着して少し感慨深い気持ちになりましたね。コツコツと北海道に来て漸く達成となりました。一部の路線を除けばJR北海道の路線はいつ廃止になってもおかしくない場所ばかりです。そう言った意味では乗車出来るうちに乗車出来て良かったなと思いました。
JR室蘭駅の駅舎です。とてもユニークな形をした駅舎ですが、この時は夕方の5時30分まで駅員さんが業務されているのを見ましたが、ブログ記載している2024年11月時点では既に無人化されてしまいました。そのニュースを聞いた時に今回乗車した特急すずらん号の行く末も何だか暗示しているような気がしました。
色々と感じる今回の乗車でしたが、特急すずらん号を経験する事が出来て良かったです。貴重な経験になりました。
室蘭駅に到着後の様子は次回で。ここまでの様子は動画にしてますので合わせてご覧下さい。