津軽海峡フェリーで函館から大間に渡り、旅もいよいよ最終章です。今回は大間から東京までの旅路をお届けします。
大間ターミナルでは、ほとんどの乗客が車両での移動だったため、徒歩で下船したのは少数派でした。以前、車で下北半島を訪れたことがありましたが、大間ターミナルはその時訪れていませんでした。今回は久々の大間訪問です。
事前にリサーチしていた食事処へターミナルから歩いて向かいました。徒歩で移動する人はほとんどおらず、少し心細い道中でしたが、ターミナル近くで選んだお店なので迷うことはありませんでした。
目的地の「まぐろ長宝丸」さんに到着です。平日で営業中との情報をGoogleマップで確認していたものの、もし営業していなかったらマグロを食べる機会を逃すところでした。無事に営業しているのを見てほっと一安心です。
店内には先客が数名いましたが、混雑はしておらず、バスの時間を気にする必要もなさそうでした。メニューを見ながら「ここは奮発しよう」と、3980円の「まぐろ定食」を注文しました。値段は張りますが、大間でマグロを食べるならこの機会を逃すわけにはいきません。
目の前に運ばれてきた定食は、見ただけで美味しさが伝わるビジュアル。大トロ、中トロ、赤身の3種が分厚く盛られています。一口食べると、新鮮さと旨味が口の中で広がり、思わず笑みがこぼれました。小鉢も美味しく、旅の疲れを吹き飛ばしてくれる食事でした。
食事を終えて、大間ターミナルへ戻ります。店近くにもバス停があったようですが、確実にバスに乗れるようターミナルからの出発を選びました。
バス出発の時間まで大間ターミナル内を少し見学しました。青森土産が購入出来るし食事処もあるのでターミナル内で出発までの時間を過ごす事は可能です。午後の函館行きに乗船すると思われるお客さんが多く居て一定以上の需要はあるんだなと思いました。見学して出発時間近くになりバス停に戻って暫くすると下北駅へ向かうバスがやって来ましたので乗車します。
既に地元のお客さんが乗車されていましたが余裕で座る事が出来ました。下北駅行きのバスは小銭と1000円札しか使えない現金制。1万円札はありましたが使えません。運賃が少しでも高ければ危うく支払いできないところでしたので、事前準備をおすすめします。ここから下北駅まで約1時間50分程のバス旅がスタートです。
バスは大間の町役場の前を通ったりして町中を循環するように進んでいました。地元の方の足なので仕方ないですね。暫くすると大間崎の前を通りました。以前に来た時にはこの大間崎とこの近くのお店でマグロを食べていました。その時の印象としては下北半島に入っても大間崎までかなりの時間、ドライブしていて遠いなと思ったものですが、平日のこの日も観光客が多くいて皆さんも同じような思いをしてここまで来たのではと思います。そのような思いがあるからこそ、遥々来て達成感を感じるのかもしれません。この路線バスが30分や1時間後に来るのであれば立ち寄りたいのですが、そうではないのでバス車内で大間崎の様子を見るだけになりました。
大間崎を過ぎるとそのまま海沿いの道を進みます。冬だとさぞかし厳しい環境なんだろうなと思いながら景色を見ていました。途中では道から外れて、下風呂温泉郷に入ったりして進み、正にこの辺りの人々の交通を支えているバスと言う感じです。実際に地元の人の乗り降りがちょこちょこありました。
海沿いの道をずっと進んでいましたが、そのうちに海から離れ内陸部に入り暫くすると小さい町中に入って来ました。大畑の町に来たようです。
下北交通の大畑出張所に到着です。昔は大畑駅だった場所です。この駅まで列車が走っていた時は知りませんが、それだけの需要があるくらいこの辺りにも人口があったのかなと思いますが、今はヒッソリしていました。バスの運転手さんの休憩兼ねて少しここで停車となりました。長時間停車なら降りて昔の大畑駅だったところを見たかったのですが、その時間は全く無かったです。
途中では何度かバスとすれ違いました。列車が全く無い今となってはバスは重要な交通手段です。とは言え日本全体で人口が減っていてどこまでバスが運行し続けられるのかは分かりません。このような地方が全国津々浦々有ると思いますが、この先どうなるのかなと色々と考えてしまいます。動けるうちは車で何とかなるとは思うのですが、人間いつまでもそのような状態ではありません。路線的にも赤字だと思うので益々色々な意味で環境的に厳しくなって行くのではと思ってしまいます。
下北駅に近くなってくるとむつ市になります。流石に大間や大畑の町中とは比較にならないくらいの規模感となってました。この辺りでもちょこちょこと地元の方の乗り降りはありました。
そして下北駅に到着です。約2時間弱の路線バスの旅でして、かなり疲れましたが運転手さんはもっと大変だったかと思います。この時は過しやすい時期でしたが、雪の時もと思うとかなり体力勝負でもあり、そして何より集中力を長時間要する業務で大変だなと感じました。このような運転手さんの地道なお仕事が田舎の交通網を支えている事が分かりますし、日本全体で人が少なくなるとこのような公共交通機関の維持も大変になって来るだろうなと思います。運転手のなりて以外にも、前述のように採算性の課題もあります。これからは自分で選んだ場所に住む以上は、何があっても現況に合わせて対応する事が求められそうです。色々と約2時間弱の路線バスの旅で地方の現実を垣間見た気がして考えてしまいました。
下北駅からはJR大湊線で野辺地まで移動です。この日は平日だった事もありガラガラかと思ったら団体ツアーの人達がいて大混雑でした。座れはしましたが、景色見たり撮影したりという感じではありませんでした。
野辺地駅に到着後は青い森鉄道に乗り換えて青森駅まで移動です。八戸駅へ出ようかと思いましたが、青森駅で食事してから東北新幹線で帰京する事にします。電車が入って来た時には混雑して無かったのですが、JR大湊線からの乗り換え客が多いのと、ロングシートの座席なのでここでも景色見たり撮影したりと言う感じではなく、そのまま電車に揺られ続けて移動となりました。野辺地駅と青森駅間は浅虫温泉駅近辺で海の景色が見えたりもするので景色見るなら進行方向右側がオススメです。余り海の景色は撮れてませんがこの区間は以前にブログしていますので、宜しければトップページから検索してご覧下さい。
数日ぶりに青森駅に戻ってきました。ここから青森港へバスで移動し北海道へフェリーで上陸したのが旅の始まりでしたが、随分と前のようにも感じました。
青森駅を出て直ぐの場所にある「青森きっちんPOPE」さんで食事とします。以前から行って見たいと思ってましたが、タイミングが合わず今回ようやく行くことが出来ました。
「当店人気No1」の文字に釣られて「おまかせ海鮮丼」を注文しました。大間でマグロを食べましたが、青森県にいる間に新鮮な海鮮を食べれるだけ食べて東京へ帰りたいものです。
そして出て来たのがこちらです。マグロは勿論、ホタテ、タコ、イカ、サーモン、カンパチがこれでもかと言う感じで入っていて、これがお店の一番人気と言うのも分かる気がします。こちらでもそうですが、大きくそして厚めにカットされているのも嬉しいですね。
実際に食べてみても、予想通りの美味しさでニンマリと言う感じです。東京で食べると絶対1800円では収まらないような新鮮なネタが多く入っていて食べ応えも充分あり大満足な食事となりました。旅の終わりに相応しい食事で〆る事が出来ました。やはり青森県で食べる新鮮な海鮮系のメニューに外れは無いですね。これだけの品質でこの価格帯で食べれるのを知ってしまうと東京で海鮮丼を食べる気が無くなりそうです。
食事後は東京へ戻るだけです。お隣の新青森駅まで普通電車で移動します。お店が駅前でしたので、出発時間に合わせてお店を出る事が出来て効率も良かったです。
新青森駅で東北新幹線に乗り換えて東京へ戻ります。えきねっとで接続の良い新幹線指定席をスマホから簡単にネット予約出来るので便利な世の中になりました。
新青森駅を出発し、この後は特に遅れやトラブルもなく自宅に戻り一連の旅を無事に終える事が出来ました。
今回の度は青函フェリーで北海道上陸、津軽海峡フェリーで函館・大間間をそれぞれ初めて利用して、津軽海峡のフェリー旅を楽しむ事が出来ました。
北海道上陸後は、今まで乗車した事がないJR北海道の路線を今回全て完乗する事が出来て、目標達成となりました。途中ではウポポイも行く事が出来ましたし、行った先々で美味しい食事も出来ました。色々な意味で充実した旅でした。また色々な場所へ出向いて旅が出来ればと思っています。
今回の大間からの様子については動画にしてますので合わせてご覧下さい。