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のどかな北海道の旅路:岩見沢から苫小牧への室蘭本線体験記

特急カムイ19号で札幌駅から岩見沢駅まで移動した続きです。

特急カムイは電車と言う事もあってかとても静かで快適でした。速度が出ているにも関わらず揺れも少なかったので線形も良いのかなと感じました。さすが札幌・旭川と言う北海道の2大拠点を結ぶ基幹路線と言う感じです。

岩見沢駅で少々休んだ後は室蘭本線で苫小牧駅へ向かいます。以前に室蘭本線でこの駅から苫小牧駅へ行こうとしたのですが、トラブルで乗車出来ませんでした。その時の様子をブログしてますので宜しければご覧下さい。それ以降いつかこの区間を乗車したいなと思っていてそれがこのタイミングで実現した次第です。

苫小牧へ向かう車両は1両でした。2両くらいはあるのかなと思ってたのですが、1両で間に合う程度の需要なのでしょうね、、。少し寂しい限りですが現実は厳しそうです。座席は無事に確保する事が出来ました。出発間際になるとお客さんが増えましたがそれでも少し座れる余裕がある感じのお客さんでした。

事前にアプリでチェックすると途中の追分駅で長時間停車があり、それを含めて乗車時間は1時間半強と言う感じです。昔の歴史的な背景が絡むとは思いますが、室蘭本線は長万部駅からこの岩見沢駅までで、支線として東室蘭駅から室蘭駅までとなっています。長万部駅から直通で岩見沢駅まで室蘭本線を通って行く列車はありません。電化に関しても支線の室蘭駅と東室蘭駅間、東室蘭駅と沼ノ端駅間は電化されてますが、両端の長万部駅と東室蘭駅間と、今回乗車する岩見沢駅と沼ノ端駅間は非電化とバラバラな状態となっています。

岩見沢駅を出発です。1両編成のワンマンなので最後尾に行って出発する様子を見ていました。

岩見沢駅を出発して暫くは、札幌から岩見沢まで利用した函館本線と並行して走行します。この区間の函館本線は電化されていて、この区間の室蘭本線は非電化となっています。

暫くすると函館本線が右側に分かれていきました。とても不思議なものでして、函館本線はこの先に札幌駅を経て小樽・倶知安・ニセコ等を通って長万部へ向かいます。乗車した室蘭本線は岩見沢からこの列車の終点・苫小牧を経て東室蘭を経由して長万部で再び函館本線と合流します。昔からの流れだと思いますが、路線名と実際に通しで運行している列車が一致してないので、ややこしいですねw、、。

1両編成の車内は程よく埋まっているような感じでした。ここからお客さんが多く乗車するようには思えないので、こんな感じで苫小牧まで行くのかなと思っていました。

岩見沢駅を出発して函館本線と別れてから次の駅に到着する前には既に家が少なくなり長閑な景色になりました。暫くは岩見沢市内のはずですがいくら市内とは言え家々があって町の様子になっているのは部分部分と言う感じのようです。

最初の駅は志文駅です。岩見沢駅のお隣ですが急にローカルな感じになりました。

志文駅を出発して暫くは北海道らしい一直線の線路を走行していました。北海道では至る所で長い直線の線路を走行しているシーンを見ます。仕事とはいえ運転手さんも単調な運行になりがちで集中力維持も大変だなと思ってしまいました。愛車で運転する時でさえ単調な道路では私は集中力を維持するのが大変な時があるだけに尚更感じます。

栗丘駅に到着です。ホームと駅舎が離れていて屋根も無いので天気が悪い時は足元が悪そうで大変な気がしましたが、赤字路線なので最低限の設備で維持されている感じです。コストがかけられない中で綺麗に維持されている事には感心するばかりです。この駅までが岩見沢市となっていますが、駅の周りを見る限りでは「市内」と言う感じはしません。

栗丘駅を過ぎると長いトンネル区間がありました。新栗山トンネルですがこのトンネルの前後で岩見沢市から栗山町に変わるようです。これからトンネルが多くなるのかなとこの時は思いましたが結果的には長いトンネル区間があったのはここだけでした。

栗山駅に到着です。栗山町の中心地近くに駅がある為か、駅周辺は多くの家々がありました。実際にこの駅で意外と言っては失礼ですがお客さんの乗り降りが多くありました。岩見沢駅から乗車してこの駅で降りるのは分かるのですが、この駅から乗車する人はこの先苫小牧まで大きな街は無いのでどこまで乗車するのかなと気になってしまいました。町に出るのであれば岩見沢の方が圧倒的に近いですしね。

由仁駅に到着です。この駅も駅周辺は家々が多くあり屋根があるこの辺りにしては立派な駅でした。駅間は田畑が多い自然豊かな景色となりますが、やはり駅周辺は多かれ少なかれはあるにせよ町が形成されています。この辺りは駅名と同様に由仁町です。

続いて古山駅、三川駅と続きます。乗り降りがないと思いきやポツポツと降りるお客さんがいました。乗り降りがいようがいまいが関係なく、どの駅も綺麗にホームが維持管理されていて、JR北海道職員は大変だなと感じます。駅間が長いので移動も大変だと思いますし、勿論冬は雪が降る北海道なので尚更です。仕事とは言え頭が下がります。

途中からはいつの間にか複線になっていました。昔の名残だと思いますが今は両方使っているのか片側だけなのか気になりました。今回乗車している区間は大きな赤字区間だと思いますが、昔は結構な運行本数があったのでしょうね。それが1両編成で充分間に合うくらいのお客さん数なので、昔を知っているようなお客さんから見ると寂しい限りなのかなと思います。

追分駅に近くなると石勝線の線路が合流してきました。石勝線には以前乗車していてその時の様子をブログしていますので、ご興味あればトップページから検索してご覧下さい。

追分駅に到着して暫くすると特急とかち号の札幌行きがホームに入線して来ました。乗り換えて札幌へ行けるように接続されていました。JR北海道もローカル線のお客さんに配慮したダイヤが組まれているんだなと感じました。色々な季節でかつ色々な路線をJR北海道で利用していますが、お客さんが少なく、自然が厳しい環境でも頑張っているんだなといつも感じています。

この追分駅で15分程の停車がありましたので、ホームの様子を見たり深呼吸&背伸びをしてリフレッシュしたりして過ごしていました。距離的&時間的には半分過ぎていますが、実質的にはこの駅が中間地点と言う感じです。

いよいよ後半戦のスタートです。追分駅を出発して暫くすると石勝線とお別れです。特急が通る石勝線が単線で今となっては普通列車1両しか走行しない室蘭本線が昔からの名残とはいえ複線とは皮肉なものです。

安平駅に到着です。三川駅の駅舎と似ているなと思いました。この駅でも降りるお客さんが居ましたが、自家用車ではなくなぜ鉄道を選んだのか逆に気になりました。

駅間は相変わらず長く北海道らしい景色を見ながらの列車旅が続きます。このような丘の景色は正に北海道らしい気がしました。当日は曇っていましたが朝日や夕陽が当たるとどんな景色が見れるのかなぁ、、。

北海道らしい直線区間が長い線路なのはこの辺りでも同じです。と言うか直線区間の方が殆どのような気さえしました。冬だとどんな景色になるのでしょうかね。

早来駅に到着です。駅到着時には久しぶりに家々が多くあるなと思ってたのですが、実際に乗車して来るお客さんが思ったよりいました。この辺りになると苫小牧駅にも近くなるので鉄道利用して行こうとなる人もいるのかなと感じました。駅舎は立派で昔は駅員さんもいたのでしょうね。これだけ大きくて立派だと過去は多くお客さんがいたんだなと逆に察してしまいます。

早来駅でお客さんが乗車して来ましたが、ずっと乗車しているお客さんの方が多そうな印象でした。途中駅で乗り降りがありましたがトータルでは岩見沢駅出発の時と同じようなお客さんの数でした。

今回の岩見沢・苫小牧間ですが国道234号が通っていて、室蘭本線と近いところを通る時もあれば離れる時もあります。この区間を移動する人はいるので需要はあるはずなのですがやはり車が主役となっています。

遠浅駅に到着です。この駅でも乗車するお客さんが居ました。苫小牧駅まで二駅なので納得ですし、JRを利用出来る人はやはり利用して欲しいなと思います。

次の沼ノ端駅へ向かう際には千歳線の線路が見えて来ました。千歳線は札幌市内の白石駅から次の沼ノ端駅までとなっていますが、札幌駅を発着する特急は路線名を意識する事なく、沼ノ端駅を過ぎてそのまま苫小牧駅へ向かう際に、こちらの室蘭本線所属の線路となります。ややこしいですねw、、。

そして最後の停車駅・沼ノ端駅に到着です。この駅は苫小牧市でしていよいよこの列車旅も最終盤となりました。やはり「苫小牧市内」と言う事もあってか岩見沢駅を出発して一番町らしい景色になっていました。当然のようにこの駅でも乗車されるお客さんが居ました。

沼ノ端駅を出発して暫くすると日高本線の線路と合流しました。以前に日高本線も乗車してますので宜しければトップページから検索してご覧下さい。苫小牧駅到着までは、日高本線・室蘭本線・千歳線(呼称的には室蘭本線になります)の線路がある形となり、更に呼称だけの話ではありますが、「本線」と名前がない千歳線のみ特急が通るとは皮肉ですね、、。

そして時刻通り苫小牧駅に到着してこの区間の列車旅を終えました。大半が複線区間となっていましたが今の状況を踏まえると逆に寂しさを感じました。思ったよりトンネル区間が無かったのは意外でした。北海道らしい景色や直線を走行する1両の列車は趣があり観光客としては良い経験をさせて頂いたと思うのですが、民間会社のJR北海道としては今のお客さん数だと明らかに厳しいので、この区間の将来が不安です。色々と現実を見せつけられる列車旅となりました。

苫小牧駅から先の様子は次回で。ここまでの様子を動画にしてますので合わせてご覧下さい。

 

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