ベトジェットエアで早朝にベトナム・ホーチミンのタンソンニャット国際空港に到着した続きです。
コロナ禍前に来た事があるのですが、その時は夜の到着で到着フロアーは芸能人が来るのかと思うくらいの混雑ぶりでしたが、今回は早朝という事もあり人も比較的少なく静かな空港の様子でした。
空港から市内中心部までは路線バスで向かいます。Grabを使う事も出来ますが、費用を抑えたいですし、早く中心部に行ってもやる事がないので時間調整の意味でもバスが最適です。以前は109番の路線バスだった記憶があったのですが、152番のバスで行けるというのを確認して乗車します。
路線バスはとても空いていました。そもそもバス乗り場に人が余りいなくて、空港に到着した観光客は皆さんGrab移動なのかな?と言う感じです。
早朝のホーチミンの街の様子を見ながらの路線バス旅です。朝から交通量がとても多かったですが、流れは悪く無かったです。
Google Map見ながら目的地に近いバス停で下車しました。運賃は5000ベトナムドンと格安にしかも、朝だったからか30分前後で来ることが出来ました。
想定より早く到着したので、最初の目的地がまだオープンする前だった事もあり、近くのカフェでアイスコーヒーを60000ベトナムドンで注文して休憩しました。そして何より有り難かったのが電源があった事です。私だけではなく、スマホやカメラのチャージも出来たのが良かったです。深夜羽田空港を出発して、LCC利用だった事もありずっと充電出来て無かったので、これから一日中観光するにあたってはとても重要です。
8時過ぎて喫茶店を出て、最初にやって来たのが統一会堂です。ホーチミン市の中心部に位置する、ベトナムの近代史において最も重要な舞台の一つとなった建物です。
かつてはフランス植民地時代の総督府、そしてベトナム共和国(南ベトナム)の大統領官邸として、政治の中枢を担っていましたが、現在は歴史的建造物として博物館のように一般公開されているほか、政府の重要な会議や外国からの賓客をもてなすレセプション会場としても利用されています。
各国の要人との会談で利用されていた施設を見ることが出来ます。1975年まで使っていたという事でその時から時間が止まったかのようです。
2階からの景色です。早朝からとてもお客さんが多かったです。意外と言っては失礼かもしれませんが、早朝から観光客のみならず現地の方々が多くいました。
こちらは副大統領の執務室のようです。
その近くには大統領夫人のものと思われるクローゼットがありました。服もその当時のものなのでしょうかね。
施設内を見学しながら屋上に行くと、統領が緊急時に脱出するためのヘリポートが設置されているのを見ました。1975年の大統領官邸爆撃事件に関わったヘリコプターの同型機が展示されています。
地上階の華やかさとは対照的に、地下には分厚いコンクリートで固められた巨大な要塞が広がっています。ここには、空爆に備えた大統領の寝室や、作戦司令室、暗号解読室、通信室などがあり、壁一面の巨大な地図や古い通信機器が生々しく残されているのを見学しました。ベトナム戦争の緊迫した空気を肌で感じることができる、最大の見どころの一つといえます。
地下には更に下へ行く道が作られており、行くことは出来ませんがどうなっているのか、かなり戦争時の雰囲気を感じる事が出来ます。
この白いメルセデス・ベンツは南ベトナムのグエン・バン・チュー(阮文紹)大統領が実際に使用していた公用車です。しかし、この車が展示されている理由は、単に「大統領が乗っていたから」というだけではありません。この車には、ベトナム戦争の終結を早めたとも言われる、非常に皮肉で重要なエピソードが隠されています。
この車を運転していたのは、大統領専属の運転手でした。しかし、その正体は、北ベトナムのために働く潜入スパイだったのです。このスパイ運転手は、大統領の最も身近な存在として、日々その行動を共にし大統領の動向、移動ルートや日程等の重要な情報を入手していました。
国のトップである大統領のすぐ隣に、長年にわたって敵国のスパイが潜んでいたという事実は、南ベトナム政府の諜報能力や防諜体制がいかに脆弱であったかを物語っています。この情報戦における敗北が、最終的な軍事的な敗北にも繋がっていったと考えられています。
前回もここには来ていたのですが、とても良いところで今回もそれぞれの施設をじっくり見学していました。とても見所が多い施設ですので、ホーチミンへ行った際には是非見学して欲しいですね。
統一会堂から次の目的地に向けて歩いて移動しますが、ホーチミンは信号が少なく、それでいてバイクや車の交通量が多いので横断歩道を渡るのも一苦労です。地元の人が渡るタイミングで一緒に渡るのが観光客は無難な気がします。変にここでぶつかって怪我でもしたら困るので、時間は掛かっても安全に渡るタイミングを見計らっていました。
統一会堂から少し歩いて次にやって来たのが、サイゴン大教会です。ご覧のように建物は全く見えず改修中のようでした。残念ですが旅先ではこのようなことはあります。まさに一期一会と言う感じでしょうか。
そのお隣にはフランス統治時代の美しい建築物が特徴の中央郵便局があります。こちらもサクッと中を見学しました。記念にここから郵便を送る人もいました。今振り返ると自分自身宛にでも記念にしてみても良かったのかな、、。
朝から観光してお腹も空いて来たので遅めの朝食として、「Trung Nguyen Legend Coffee World」と言うカフェにやって来ました。中央郵便局から徒歩5分以内と言った距離感です。
注文したのは、ボーコー(Bò Kho)というベトナム風ビーフシチューです。フランス統治時代の影響で、バゲット(フランスパン)と一緒に食べるスタイルが一般的になったそうです。パンをスープにつけて美味しく食事しました。
店内はとてもおしゃれで静かな空間でした。席には電源もあったので、充電しながら休憩する事が出来たのも良かったです。
食事後は次の目的地に向けて移動します。ホーチミンは観光スポットがコンパクトに密集しているので、無理なく歩いて移動してみて回る事が出来ます。日本人的にネックなのは、信号がない場所での横断歩道を渡るときのタイミングが難しいのと、歩道でもバイクが次々に来るので、怪我しないよう注意して歩く必要がある点でしょうか。
次にやって来たのが、ホーチミン市博物館です。こちらは、その名の通りホーチミン市(旧サイゴン)の成立から現代に至るまでの歴史と文化に焦点を当てた博物館です。
最大の特徴は、ベトナム戦争という特定の時代だけでなく、考古学的な発見から、フランス植民地時代のサイゴンの繁栄、そして現代の発展まで、この都市の歩みを多角的に紹介している点にあります。
入場料をお支払いしてこちらの入口から中に入ります。建物も1890年代のもののようです。遠くに見える高層ビルとの新旧の対比が面白いですね。
ベトナム戦争時代の武器や、ゲリラ戦で使われた道具、そして市民の生活用品などが展示されています。市民の視点から戦争を捉えることができます。
フランスの植民地支配に対する、ベトナム人たちの抵抗運動の歴史を、武器や写真、プロパガンダポスターなどで解説・展示してありました。こちらもとても魅力的な場所なので、ホーチミンへ行った際には是非見学してみて欲しいです。
ホーチミン市博物館を後にして、続いてやって来たのが、ホーチミン市を代表する、最も美しく壮麗な建築物の一つ「ホーチミン市庁舎」です。その名の通り、ホーチミン市の行政を司る最高機関「人民委員会」の庁舎として、現在も現役で利用されています。日本の「市役所」に相当する、市の政治・行政の中心地です。ホーチミン市庁舎は、内部に入ることはできなくとも、その美しい外観を見るだけでも価値があると思いました。
ホーチミン市庁舎の目の前が歩行者天国になっていて、そこを歩くと次に行くタワーが見えて来ます。
やって来たのがサイゴンスカイデッキです。チケット売り場が混雑しているのかどうかが、分からなかったので事前にネットで購入していましたが、実際には空いていて直ぐに入れました。やはり夜の方が混むのでしょうね。夜の景色はさぞかし綺麗なんだろうなと思うのですが、混雑してゆっくり見れないのであれば空いている時間帯での見学の方が良いのかなと思っています。
上まで行くと360度の景色を見る事が出来ます。上の写真では中央付近にベンタイン市場があるのが見れました。そしてホーチミンはアジアを代表する有数の大都市と言って良いと思います。遠くまで街並みが続いていて、大都市なんだなというのを実感します。
反対側を見るとサイゴン川の景色を見る事が出来ます。マンションだと思うのですが、高層ビルがとても多くて東京以上にも感じるくらいです。天候が悪かったのでスカイデッキには行くことが出来ませんでしたが、上層階から360度の景色を見渡せただけでも良かったです。そして予想通りお客さんが少なかったので、ゆっくり見る事が出来ました。
サイゴンスカイデッキを後にして、次の目的地へ移動しようと思ったら雨が降っていました。折り畳み傘を持っていたので傘さして行こうかなとも思ったのですが、少し雨足が強かった感じでした。
同じビル内にスターバックスがあったのを見ていたので、雨宿り&充電兼ねて休む事にしました。アーモンドクロワッサンとコーヒーで日本円でおよそ790円でした。窓側のカウンター席に座れたので、雨が小降りになるまでゆっくりしていました。
雨があがって続いてやって来たのが、ホーチミン歌劇場です。こちらはフランス植民地時代に建設された、ヨーロッパスタイルの壮麗な劇場です。ホーチミン市庁舎と並び、市を代表する最も美しいコロニアル建築の一つとして知られています。今回は建物の外観見学のみでしたが、次回来た時にはチケットが取れれば公演を見てみたい気もしています。
ホーチミン歌劇場の前のドンコイ通りを歩いて次にやって来たのが、ビンコムセンター(ショッピングモール)です。当初はここで飲み物休憩を考えていましたが、先程スターバックスで既に休憩をしていましたので、モール内を見学しただけになりました。お客さんも多くて購買意欲の高い人が多いのかなと思いました。
その後はGoogle Mapで調べてバスで次の目的地まで移動します。歩いても行けそうでしたが、20分以上は歩くのと、バス代がとても安いので体力温存も兼ねてバスで移動する事にしました。6000ベトナム・ドンでしたので、日本円で33円程のバス代金となります。
ホーチミンでもGoogle Mapは大活躍しましたが、このようなバス移動もちゃんと検索して結果を返してくれるので、とても助かります。ホーチミンに限った事ではないかも知れませんが、是非現地での移動の際には、積極的にGoogle Mapを使ってみて欲しいですね。
バス移動してやって来たのが、ピンクの外観が特徴のタンディン教会です。ピンク色だからなのかは分かりませんが、明らかにここは女性観光客の方が多かったです。外観を見学後に中に入って見学しようと思ったのですが、週末は入れないとの事でしたので結局外観を見るだけとなってしまいました。それでも映える外観を見れて良かったです。
タンディン教会を後にして歩いてやって来たのが、 「Pho Hoa Pasteur」と言う老舗フォー専門店です。ベトナムへ来たからにはフォーを食べてみたいなと思ってやって来ました。
ビーフのフォーを90000ベトナムドンで注文して出て来たのがこちらです。とても優しい味で癖がなく食べ易いのでとても美味しく頂きました。夕食前の夕方の時間帯で時間が少しずれていた為か、混雑してなくてゆっくり食べれたのも良かったです。お客さんが入れ替わり立ち替わり出入りしていましたが、観光客風は私だけのような感じでした。地元の人にも愛されているお店なのだと思います。
食事後はバスで中心部に戻ります。30分弱歩いても行けなくは無さそうですが、前述の通りバス代が安いので体力温存を優先しました。Google Mapで示されたバス停で待っていると、Google Mapで指示された番号のバスが来たので乗車します。
バスに乗車して暫くは速度は早くはないものの順調に進んでいました。
しかし中心部近くになると大渋滞が発生して急に動かなくなって来ました。降りて歩いた方が早いレベル感でしたが、この後は予約したホテルに行くだけで急ぐ事も無いので、アプリで示されたバス停付近までそのまま乗車し続ける事にしました。
Google Mapをずっと見ていて降りるバス停付近で降りようと思っていました。順調にアプリの通り青いルートをバスは通っていたのですが、全く動かなくなった為なのか急に違う道を通るようになりました。日本では考えにくいですが、ホテルから遠のいて行っているので、どうしようと思いましたが通常と違うルートの為か、勿論降りられるバス停が無いので、そのまま乗車するしか無さそうな感じでした。どこへ行くのかドキドキな感じでアプリを見ていました。他のお客さんも当然乗車していましたが驚くような様子も無かったので、「いつものこと」程度に思っていたのかもしれません。
結局バスのターミナルで降ろされました。恐らくこのバスの終点で、通常のルートだと道路が最後殆ど動いて無かったので、少しでも動く道を利用して終点まで来たという感じだったようです。赤いホテルの場所までターミナルから歩きます。歩く距離が長くなりましたが仕方ありませんね、、。
道は一本道でしたので、Google Mapを殆ど使う必要なく予約した「サイゴンシティ ホテル A」に到着する事が出来ました。
ホテルは便利そうな場所で安いホテルを選んだのですが、部屋はとても綺麗で広くてビックリです。こんなに広い部屋だとは思ってませんでした。ペットボトルの水も2本付いていて至れり尽くせりです。
洗面所、トイレ、風呂も綺麗で海外のホテルでは珍しく、歯ブラシや櫛がありました。シャワーの水圧も全く問題無かったです。
インターネット速度も速くて好印象です。滞在中全く不満を感じる事なくインターネットを利用する事が出来ました。日本でもテレビを見ないでネットばかりの私にとってはインターネットを快適に利用する事が出来るだけで大満足です。
部屋で少し休憩後に夜の街を少し散策してみる事にしました。コロナ禍前に来たことがあってその時は絶賛工事中だったメトロが開通していました。今回利用しませんでしたが、日本の協力で出来たと聞いており、改札口の雰囲気がらしいなと思いながら見ていました。次回ホーチミンに来た時には乗車してみたいですね。
そのままの流れで夜のベンタイン市場にやって来て、軽く散策しました。個人的には適正価格かどうかよく分からないようなところで、雑貨を購入しようとは思いませんが、歩き回ってみているだけであればとてもベトナムらしい雰囲気を感じられて良いのではと思います。
ベトナムと言えば、フォーとバインミーだと思います。ホテルへ戻る帰りに屋台のお店で注文してテイクアウトする事にしました。30000ベトナムドンなので日本円で170円程です。
注文してから手際よく作っていました。作っている様子をみているだけでお腹が空いて来ましたね(笑)。匂いも良かったですし。
テイクアウトしたバインミーをホテルの部屋で美味しく頂きました。具沢山で食べ応えがあったのは勿論ですが、とてもジューシーでもう一つ食べれそうなくらい良かったです。これが170円前後で食べれるなんて信じられないくらいでした。
その後はネットで明日の予定を確認しながら過ごしました。深夜便で早朝にホーチミンに到着したこともあり、明日の行動イメージが固まったら早めに就寝しました。
ホーチミンは狭い範囲で色々な観光スポットがあるので、弾丸で来てもとても観光し易い都市なのかなと思います。朝から夜まで途中雨が降られて足止めとなりましたが、それを差し引いても充実した1日を過ごす事が出来ました。是非ホーチミン観光をしてみて欲しいですね。
今回の様子は動画にしていますので、合わせてご覧下さい。