羽田空港から新千歳空港を経て南千歳駅までやって来た続きです。
と言う事で南千歳駅で快速エアポートから降りました。普段は札幌市内まで乗車するのでこの駅で降りるのは初めてです。新千歳空港に到着してからずっと建物内に居たのでここで外に出たのですが晴れているとは言えやはり凄く寒かったです。
この駅は千歳線の駅になりますが石勝線の起点となる駅でもあります。石勝線はこの駅から今回下車する新得駅までとなるので今回の乗車で石勝線を完乗するような形になります。営業キロは132キロとの事でして東京駅から東海道線で例えて言うと静岡県の由比駅近辺となるのでかなり長い区間です。北海道は広いですからね。
次の列車まで時間が少しだけあるので一旦改札を出ました。昔は空港連絡駅としての役割を果たしてたと言う事でその時代は知りませんが比較的コンパクトな改札前でした。それでもみどりの窓口、待合室やコンビニはあるので必要なものは揃っていると言えます。
今回利用するのはこちらの「特急とかち3号」帯広行きです。
予想外にホームで駅弁を販売してました。購入しようか非常に迷いましたが新得駅近くで食事しながら時間調整する必要があり車内で駅弁を食べてしまうと新得駅でやる事が無くなってしまうかも、、、と思いまして泣く泣く購入しませんでした。新得駅前に都内のように時間を潰せるような喫茶店があるとも思えないですしね。
もう一点は待っているお客さんが思ったより多い事です。この特急は4両編成で自由席は4号車の一両のみです。そこに既に多くのお客さんが並んでいて予想外でした。始発が札幌駅なのでここで並んでも座れるとは考え難いですが指定席が取れないと仕方ないですね。私は事前にえきねっとで指定席を確保していたので並ぶ事なくホーム内を見学してましたが、この前日に座席をチェックすると指定席は全て埋まってましたので早めに座席を確保出来て本当に良かったと感じてました。
そして261系の特急とかち号が南千歳駅に来ました。入線する際に車内を見るとお客さんが多くいて混雑してました。自由席に並んでいた人は殆ど座れないのではと思われます。
南千歳駅を出発します。いよいよ石勝線の列車旅の始まりです。どんな景色が見れるのか楽しむ事にしました。
南千歳駅を出発して直ぐに地下に進む空港線と分かれて暫く並行した千歳線とも分岐して石勝線は左に折れて進みます。
乗車した指定席は殆ど満席でした。この先から乗車して来るお客さんが多くいるとは思えないので札幌から南千歳間で乗車するお客さんの殆どを占めると思います。
走行して暫くすると人の気配がない北海道らしい雄大な景色を車窓から見る事が出来ました。
ポイントの切り替え場所にはスノーシェルターがあります。この先何度もこの光景を見ましたが北海道の自然の厳しさを実感する光景です。
ポイントの切り替え場所を過ぎると信号場がある事が多かったです。昔から信号場としての用途もあれば駅が無くなってそれをそのまま行き違いの場所として使っている所も有ると思われます。
南千歳駅を出て最初の停車駅は追分駅ですが実はお隣の駅です。お隣とは言えそこは北海道なので距離が半端ではなく17キロ程離れてます。この先はもっと駅間が離れている箇所もあるので都内の感覚とは全然異なります。
追分駅に近くなると家が見えてきて町の様子が伺えるようになります。
そして追分駅に到着です。この駅は室蘭本線の駅で石勝線にも分岐しています。室蘭本線は利用した事が無いのでいつか利用して見たいですね。この駅から乗車するお客さんはいませんでした。
追分駅を出発して暫くは町の様子が見えますが徐々に家が無くなって来ます。町自体は大きくは無さそうに見えました。
ポイントの切り替えを幾つも通過して行きます。
ここで初めて通過駅となる川端駅を通過しました。どれ位のお客さんが利用しているのか分かりませんが周りに家が殆どなくこういった特急が止まらない駅はこの駅かどうかはともかく北海道ではどんどん少なくなるのかなと思います。
少し走るとこのような景色になるので人が多くいる訳がありません。加えて遠くには立派な道路も見えていてJR北海道としてはローカルな駅を無くして都市間の移動に特化したくなるのではと思います。
暫くすると滝ノ下信号場を通過しました。この駅は元々信号場としての利用のようでローカル駅が廃止になった後と言う訳では無いようです。
滝ノ下があれば滝ノ上は駅としてありました。この駅もどんな利用者がどんな目的でいるのか想像付きませんが景色はとても風情がありました。映画のワンシーンにでも出て来そうな感じがしますが言い過ぎでしょうかw?!
遠くに家が少し見えるような景色が続いてます。生活するにも厳しそうな感じで柔な私には想像付きません。この辺りに住んでいる方々は凄いなと思いながら北海道らしい景色を見てました。
次の新夕張駅近くになると更に家が増えて来ました。家の屋根に積もっている雪の量も明らかに増えてます。
そして新夕張駅に到着です。この駅でもこの車両内ではお客さんの乗り降りがありませんでした。新夕張駅からこの先の新得駅までは特急列車しか走ってません。従ってこの区間に限っては乗車券だけで利用出来る特例処置があります。この区間は「特急」とは言っても実質的には各駅に停車して行きますが、その「各駅」の駅間は例によって距離があるのでお隣の駅と言う感じは全くしません。新夕張駅の次は占冠駅ですが30キロ以上離れて20分程度かかります。
新夕張駅を出発して夕張市内の景色を少し高い所から見ました。今は財政破綻した市として暗いニュースが流れてますが一方で「夕張メロン」はブランドとして全国区であり、実際に市内の様子はどんな感じでどんな観光場所があるのかとか、怖いもの見たさと言っては失礼かも知れませんが現実はどうなのかいつか町を見て見たいなとも思ってます。実現するかは分かりませんが、、。
途中のオサワ信号場で上りの特急列車と行き違いました。停車する駅ではなく途中の信号場で行き違いをするんだなと思いましたが、よく考えると停車する駅に拘ると駅間が非常に長いのでダイヤ的に難しい部分が多いのかなと思います。そして列車がエゾシカ等の影響で簡単に遅れる事も容易に考えられるので途中の信号場も積極的に活用する必要があるのでしょうね。
この辺りではトンネル区間も多くそして長かったです。
そしてトンネルを抜けたと思うと景色がガラッと山深い景色になりました。そんな景色の中でも立派な高速道路が出来ているのでこれじゃJR北海道も困惑するだろうなと思います。時代の流れとはいえ車社会に国や行政がお金を出して進めているのでもう少しJRにも考えてあげても良いのではといつも地方路線を利用すると感じてしまいます。
トンネルを幾つか越えて久しぶりに家を見ました。占冠駅が近くなって来たようです。余計なお世話だと思いますが買い物はどこでどうしているのか、そのお店までの物資の輸送はどうしているのかとか、医療や学校等色々とこのような場所を見ると気になってしまいます。
そして占冠駅に到着です。雪かきがされていてちゃんとメンテナンスされているような様子を見ると凄いなと感じます。駅の周りには何があるのかなと気になります。見える範囲ではこの駅でも降りる人や乗車してくる人は無さそうでした。
占冠駅の次はお隣のトマム駅です。この駅間も約20キロあります。長い駅間の感覚が続くと一駅の移動でもちょっとした小旅行と言う感じです。勿論その駅間の間は人が住んでなく山の険しいかつ自然の厳しい区間となります。
途中の信号場で再び特急列車と行き違いました。反対の車両にも多くのお客さんが乗車してました。たまたまなのか普段からこうなのかは分かりませんがいつもこうなら4両だと短い気がしますが利用率はJR北海道もチェックしているのでたまたま混雑していた時期なのかも知れません。
次のトマム駅に向けて大自然の中をずっと走行します。このような区間が続くと線路の維持も大変だろうなと容易に想像する事が出来ます。
そしてトマム駅に到着すると反対側のホームには列車を待っているお客さんが結構いました。観光客のようでしかも外国人でした。日本人でもここまで来るのは大変なのに外国人の行動力には驚かされます。
こちらの列車もここで降りるお客さんが多くいました。南千歳駅から殆どお客さんの動きがなく帯広駅までこのままなのかなと予想してましたので意外でした。そしてこの列車から降りる外国人の方も見ました。リゾート地とは認識してますが日本人も居たものの同じかそれ以上に外国人が居ました。どこの国から来たのかは分かりませんが欧米系の方でしたが行動力は見習いたいです。恐らくこの時期は海外から新千歳空港に直接行くフライトは少ないと思うので、羽田か成田経由で日本に来ると思われますがそこからここまで良く来るなと感心します。まだコロナが落ち着かない時でありまだ海外には行く気は積極的にはしませんが、虎視眈々と海外旅行に行けるよう色々と情報収集だけはして置こうと思いましたね。
トマム駅を出発します。次は私が降りる新得駅ですがこの駅間も30キロ以上は軽くあります。
暫く走行しているとここでも上り列車との行き違いでした。トマム駅に居たお客さんはこの列車を待っているようです。この列車も多く乗車しているようでしたが座れたのかな、、。
駅間が30キロ以上もあるので多くの信号場を途中では通過して行きました。人が住んでいるような様子はなく自然の中を新得駅に向けて進みます。この辺りは山を既に越えて下っている区間なのかエンジン音が静かで時には惰性で下って走行しているような感じすらしました。
そして新得駅に到着したのでこの駅で降りますが多くの降りるお客さんがいて予想外でした。トマム駅を除けば余り途中の駅で人が殆ど居なかったからです。
列車を降りて特急とかちを見送りました。ここで石勝線が終わりでこの後は根室本線を走行となります。
と言う事で石勝線の区間を完乗した訳ですが北海道らしい自然の厳しさを充分に感じた旅となりました。そして駅間の長さはとてもあってその間にスノーシェルターで守られた信号場の区間がありそこで列車の行き違いも見れたのは北海道ならではで良かったです。色々な意味で「北海道」を感じた列車旅でしたしそれを体感出来て貴重な経験となりました。
この駅から帯広方面には普通列車が運行されてるのでホーム横には車両も止まってました。寒かったですが天気は良くてここまでは順調と言う感じがしましたがこの後の様子はまた次回で。
石勝線を完乗した様子は動画にもしてますので合わせてご覧頂き「北海道」を感じて頂ければと思います。