北陸新幹線で長野駅までやって来た続きです。
新幹線改札口から出て、在来線改札近くの立ち食い蕎麦のお店で食事した後は、在来線改札に入ります。
この後は「リゾートビューふるさと」号に乗車して終点の南小谷駅まで行きます。この列車に乗車する為に北陸新幹線で長野駅までやって来たのでした。車両を見ると以前乗車した五能線と同じように見えましたが、あっているのかな?!全車指定席で2両編成の観光列車となっています。
この列車には以前から乗車して見たいなと思ってたのですが、私の都合や切符の空き状況等、中々タイミングが合わず乗車出来ないでいましたが漸く実現となりました。
定刻で長野駅を出発です。JRの職員さんが手を振って見送ってくれました。
松本駅までは篠ノ井線の区間を走行します。特急しなの号でも普通電車でも通った事はありますが、観光列車に乗車すると違った気分になります。長野駅を出発して暫くすると犀川を渡りますがこの後も見る事になります。
最初の停車駅は篠ノ井駅です。流石にこの駅で降りる人は居なかったです。乗車してくるお客さんも居ないようでしたが、この駅で停車すると言う事はこの列車の性質上、乗車して来るお客さんを見込んでの停車なのかなと感じました。
車内への自動ドアの上には前方をカメラで写している映像を見る事が出来ました。こう言うのはとても良いですね。観光客が乗車する列車なのでこの手の映像に興味を持つお客さんも多く居そうですしね。
篠ノ井駅の次の停車駅は姨捨駅です。姨捨駅へ向かう時には徐々に標高が上がっていき、善光寺平の景色が進行方向の向かって左側に見えてきます。私はこの区間では右側に座っていたのでドアの所から景色を見ていました。
そして姨捨駅に到着です。姨捨駅に入る前にはスイッチバックしてからホームに入りますが、後ろに進むというのがとても不思議な感覚になります。
暫くすると長野行きの普通電車が入線して来ました。松本から来る際にはそのまま姨捨駅のホームに入線しますが、姨捨駅から出発時にスイッチバックして長野駅へ向かう形になります。この辺りは単線区間で上下線で行き違いがありますが、それを互いにスイッチバックしながら行うというなんとも不思議な感じです。
長野行きの普通電車は直ぐに出発しましたが、この列車は観光列車なので姨捨駅で約15分の停車時間がありました。ホームから善光寺平の景色を見たり、駅舎内を見たりしていました。普通電車で以前はこの駅に来ましたが、観光列車がとても似合うなと感じました。
姨捨駅からはこのような善光寺平の景色が見えます。是非一度ご自身の目で見てほしい眺めです。
姨捨駅を出発すると2.5キロ以上もある長い冠着トンネルを通ります。運転席からトンネル内はこんな感じで見えるのかと思いながら画面を見てました。
快速の観光列車と言う事で途中駅は通過して行きます。こちらは西条駅ですが、歴史を感じる駅舎となってました。
途中の明科駅で運転停車しました。予定ではなくこの先の安全確認の為との事でして、このタイミングで車内を少し見て見ました。
マスコットが指定席に座ってました。空いているからなのか、座らせているのかは分かりませんが、子供がいれば喜ぶのかな?!この日はお子さんは居ないようでした。
運転席前の展望室です。自由に座って利用する事が出来ますが、ずっとここで一人が独占すると他の人が楽しめなくなるので利用時間等には注意が必要です。
アテンダントさんが説明してましたが、左からの奈良井川と正面奥の方から流れる梓川とこの場所で合流して犀川となるようです。この辺りはとても良い景色でした。
松本駅に近くなると右側から線路が合流して来ました。こちらは大糸線でこの後に松本駅からスイッチバックしてこの線に進んで行きます。
そして松本駅に到着して、座席の向きを変えて松本駅を出発です。長野駅から松本駅までは進行方向右側でしたが、今度は左側になり大糸線内を進みます。長野駅と同様に松本駅でも駅員さんによるお見送りがありました。
お客さんの動きがとても意外でした。まず長野駅から松本駅までの乗車のお客さんが結構いたと言う事です。この列車の見所は姨捨駅であり大糸線内の車窓なのかなと思ってます。その意味では松本駅で降りるお客さんが多いのは勿体無いなという感じです。
次に松本駅から外国人観光客が多く乗車して来た事です。この列車の指定席が中々取れなかったのはそのせいかとも思いましたが理由は分かりません。それにしても外国人はよくこの列車の事を知っていたなと感心しました。
向きを変えると先頭車両になり前の様子が見えるのと、窓が大きく設計されているので、とても開放的な雰囲気に感じました。
大糸線内を走行するようになると家が徐々に少なくなりました。この先は主要駅となる信濃大町駅までこんな感じかもしれません。
足元ですが観光列車らしくゆったりと設計されています。少々残念だったのは電源コンセントがないと言う事くらいです。4時間の列車旅だとスマホを見るのでも動画を撮影する上でもモバイルバッテリーは持ち歩いてますが、バッテリー切れの不安を無くしたいので改善して欲しいなと願うばかりです。
大糸線内で最初の停車駅は穂高駅です。ここで長時間停車となります。初めてこの駅で降りました。
駅や車内にそのまま居る事も勿論出来ますが、巫女さんについて行って駅から歩いて5分程の場所にある穂高神社に行く事も出来ます。
と言う事で乗客の大半は穂高駅で迎えてくれた巫女さんについて行って穂高神社へ歩きます。ちょっとしたツアーのようです(笑)。松本から乗車した多くの外国人もついて来ていました。
穂高神社に到着すると巫女さんが神社の説明をしてくれました。参加者はそれを聞いてその後は自由行動です。各自出発時間までに車内に戻る感じになります。説明聞いた後は参拝して境内を歩いて見て回りました。穂高神社は勿論知ってましたが初めて来たので良い経験になりました。境内はとても雰囲気があり綺麗に維持管理されていました。自家用車で来ていたお客さんも多かったです。皆さんどこから来たんだろう、、。
駅へ戻る前に境内の横にあるパン屋さんで、小腹が空いたのでパンを購入して車内で食べる事にしました。本格的な食事は南小谷駅に到着してからと思い、軽くにしておきました。因みに穂高駅から穂高神社までの間にコンビニ等は無かったです。
穂高駅に戻って来ました。ちょうど松本行きの行き違いの電車が来るようでして地元客がホームに多くいました。
そして時間になり穂高駅を出発です。案内をしてくれた巫女さんがわざわざ穂高駅まで戻って来てお見送りして頂きました。こう言うのはとても日本的で良いですね。
穂高駅からは地元の方の民謡のパフォーマンスがありました。五能線でも津軽三味線のパフォーマンスが途中の区間であったのを思い出しました。途中の信濃大町駅まで民謡を聞きながらの列車旅です。
次の停車駅は信濃松川駅です。出発する際に地元の子供が手を振って見送ってくれました。偏見かも知れませんがこのような場所で育つ子供は素直に育つんでしょうね。
少しずつですが山が大きく見えて来ました。槍ヶ岳や穂高岳等は雲の影響で見えずと言う感じでしたが、信濃路らしい景色を見ながら進みます。
そして大糸線の主要駅・信濃大町駅に到着です。この辺りまで来ると「遥々来たな」と言う感じがします。松本からこの駅までが運行本数の多い区間でこの先から少なくなります。元々はこの駅と糸魚川を結ぶ路線と言う事で「大糸線」となったようです。この駅でも少し停車時間がありましたのでホームに出て散策していました。
駅舎は立山黒部アルペンルートの起点となる駅らしいデザインとなってました。いつかアルペンルートを通って富山へ抜けて見たいなと思ってますが、中々実現出来ていません。
そして信濃大町駅を出発です。暫くは運転手さんの邪魔にならないよう先頭からの景色を見ていました。
信濃大町駅を過ぎると家々がめっきり少なくなり、JRの運行本数が少なくなるのも分かりますが、その分綺麗な景色が見えて来て大糸線内では見所の区間となります。
まず最初に見えてくるのが仁科三湖の中の一つ・木崎湖です。この湖はアウトドアアクティビティが盛んで、キャンプや釣り、アニメ「おねがい☆ティーチャー」の聖地としても知られています。この辺りに限らずですが、乗務している観光アテンダントさんによる説明もありました。
次に見えて来るのは、仁科三湖の中で最も小さい中綱湖です。周囲2キロ程度の小さな湖で、春には湖畔のオオヤマザクラが有名との事です。
そして仁科三湖の最後が青木湖です。仁科三湖の中で最も大きく、透明度も高い。カヌーやSUP(Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード))が人気との事です。いずれも未経験なアクティビティですが、いつか経験する事があるのかな(笑)。透明度が高く、波が殆ど無いのでそれらのアクティビティに最適との事です。車が多く停車してましたが皆さん何らかのアクティビティでしょうか?
大糸線で今回のように松本から南小谷方面へ行く際には左側に座っていると仁科三湖の様子を順番に見る事が出来ます。加えて今回のような観光列車では途中で停車してゆっくり景色を見せてくれます。普通電車は勿論ですが座席指定の列車に乗車の際には左側の席を確保する事をお勧めしておきます。
仁科三湖を過ぎると佐野坂峠を超えて白馬村に入って行きます。標高800メートル以上のこの峠を超える時には左右に木々が覆われる、見るからに険しそうな区間を白馬駅に向けて走行します。
そして最後の停車駅となる白馬駅に到着です。この駅でも少し停車時間がありました。かなり昔ですが青春18きっぷで、深夜快速電車でこの駅まで来て、長野オリンピックで使われたジャンプ台を歩いて見に行った事もあり懐かしく感じました。この駅近くでオリンピックが行われていたとは思えないくらい、今は静かなリゾート地となっています。
白馬駅を出発して次は終点の南小谷駅です。予想はしてましたが大半の外国人観光客は白馬駅で下車しましたし、日本人観光客も下車してかなり車内は空いていました。
白馬駅から先は姫川と沿うようにして進みます。川の景色を左に右にと見ながらの列車旅です。
更に山が近くなり人気のない区間となります。この辺りになると線路を通せる場所も限られるくらい、周りには山が迫っていました。
姫川はとても綺麗な川のように見えました。そして川の向こうには国道があり、かなりの部分で洞門がありました。この辺りをドライブした事は無いですが、仁科三湖からずっと糸魚川に抜けるようなコースはとても興味深いです。
南小谷駅近くになると国道と並走しますが、道路の建築も行われていました。国主導で道路が整備されると大糸線はひとたまりもありませんね。車を多く見たので大糸線区間の移動の需要はあると思うのですが、今となっては大糸線の役割は終わっているのかなと思わざるを得ません。観光客だけではJRも採算取れないと思いますし、何より線路や駅の維持もこれだけの難所区間だと大変だと思います。景色を見て色々と考えてしまいましたね。
そして南小谷駅に到着です。4時間の列車旅がこうして終わりましたが、姨捨駅や善光寺平の景色、松本でのスイッチバック、穂高神社の参拝、仁科三湖や姫川の景色等をこの列車で経験して、思ったより時間が短く感じました。ここも長野県ですが長野駅からここまで長野県の懐の広さを感じる列車旅となりました。とても良かったと思います。この列車は運賃の他に指定席券があれば良いので、ご興味あれば指定席を事前に確保して是非乗車してみてください。お勧めしたいですね!
南小谷駅にやって来たのは久しぶりです。何度か来てますが駅や駅周辺は全然変わって無いなと言う感じです。「南小谷駅」で検索すると以前のブログも出てくると思うので宜しければ是非そちらもチェックしてみて下さい。
南小谷駅から先の様子は次回で。ここまでの様子を動画にしてますので合わせてご覧下さい。